花木図鑑|ひみつの花園 | カルーナ
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花木図鑑

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カルーナ

  • 花が咲く
  • カラーリーフ
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  • 常緑草
  • 動画情報あり
「エリカ」に近隣の植物で、エリカと同じく「ヒース」とも呼ばれる1属1種の植物。クッション状にこんもりとして繁り、学名のCallunaは「掃く」という意味があり、この枝でほうきをつくったことに由来する。カルーナに比べて花弁が小さく、萼が大きく色づいて花弁のように見えるのが特徴。

 

<箒(ほうき)が名前の由来>

カルーナという可愛らしい名前は、花の形から来ています。カルーナの語源は「掃く」という意味のkallynoというギリシャ語で、かつてカルーナは箒として使われていたのだそうです。
日本名はギョリュウモドキ。これは、庭木にされる御柳(ギョリュウ)の木の花とカルーナの花がよく似ていることから名付けられました。

 

<冬の寄せ植えの定番カルーナ>

シベリア、ヨーロッパ、北アメリカが原産のカルーナの何よりの特徴は寒さに強いこと。日本でも、ガーデニング愛好家のあいだではカルーナ は冬の寄せ植えの定番の花です。カルーナの花は一つ一つは小さいのですが、穂のように上から下まで隙間なくついていて、大きな花に負けないぐらい存在感があります。
ただし、暑さは苦手なので、暖かい地方で育てる場合には枯らさないように注意が必要です。夏場は風通しがよく涼しい場所に置いて、水を切らさずに管理することがポイントです。

 

<ヘザー、ヒースという別名もあります>

カルーナに似た花にエリカがあります。カルーナとエリカは植物としても近縁にあたり、花の色も形も非常によく似ています。花弁が大きめなのがエリカ、花弁が小さくガクが色づいて花のように見えるのがカルーナです。それがわかっても、なかなか見分けることができないほどよく似ています。
また、両者の英語名もそっくりです。
 
  カルーナの英語名…Heather (ヘザー)
  エリカの英語名……Heath(ヒース)
 
実際には区別なく、カルーナもエリカもHeatherかHeathのどちらかで呼ばれているようです。また、イギリスでHeathは植物名でなく荒れ地の意味もあるため、植物名としてはHeatherという呼び方の方が一般的なのだそうです。
 
 

<ウィスキー作りに欠かせないカルーナ>

日本では、カルーナは可愛らしい花というイメージがあります。しかし、イギリス北部では農地にも適さない広大な荒地に、一面を紫色に染めるように茂っているのがカルーナ(Heather)です。
イギリスに自生するカルーナは、枯れた後に一緒に荒野に茂る近縁の植物やコケ類、シダ類などとともに長い年月をかけて堆積し、泥のようになります。この泥炭はピートと呼ばれ、スコッチウィスキーの香りの立役者になります。ピートを燃料にして作られたウィスキーには、独特のスモーキーな香りがつくのだそうです。
ピート掘り職人はピートを切り出したくぼみに、再びピートができるようにカルーナ(現地の呼び方ではHeather)を敷きつめます。
日本人ならお米から日本酒が作られることを誰もが知っているように、イギリスの人はカルーナを見たらウィスキーを思い浮かべるのかもしれません。
分類 ツツジ科ギョリュウモドキ属(カルーナ属)
原産地 ヨーロッパ・北アフリカ・シベリア
英名・学名 Calluna vulgaris 
別名 御柳疑・ギョリュウモドキ・ヒース・四方柏・シホウハク・ブルガリス
花色 ピンク・紫・白
鑑賞期 6~9月
花言葉 自立・連理の枝・旅立ち・誠実
当園での植栽エリア 四季のガーデン
関連LINK NHK出版 みんなの趣味の園芸
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モデル協力:もり・りさ 中尾 聖