花木図鑑|ひみつの花園 | ネモフィラ
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花木図鑑

FLOWERS AND TREES

4月

5月

ネモフィラ

  • 花が咲く
  • 一年草
  • 動画情報あり
ネモフィラは森の妖精のような、澄んだブルーの花が愛らしく、春の花壇やコンテナの寄せ植えなどに多く利用されます。細かに切り込んだ葉が密に茂り自然に分枝して咲きながら大きくこんもりと成長していきます。

 

<瑠璃唐草と呼ばれたネモフィラ>

5月の連休を迎える頃になると、一面に青い花を咲かせるネモフィラ。近年その様子は毎年メディアに取り上げられ、話題を集めています。
それ以前はネモフィラという花を知らなかった人も多いのではないでしょうか? 広大なネモフィラの丘がある茨城県の国営ひたち海浜公園によると、初めてネモフィラの種を蒔いたのは2001年のことだそうです。
でも、その前にネモフィラがなかったわけではありません。ネモフィラが日本に伝来したのは明治10年と言われています。その頃には、ネモフィラという名前ではなく、瑠璃唐草(るりからくさ)と呼ばれていました。「瑠璃」は花の色を表し、唐草は唐草模様のような葉の形からきています。

 

<ネモフィラの名前の由来>

ネモフィラ=Nemophilaはギリシャ語で小さな森を表すNemosと愛するという意味のPhileoが合わさった名前です。
ギリシャ神話には、ネモフィラの名前の由来となった物語があります。昔、深く愛し合っていた男女がいました。男は、美しいネモフィラとう名の女性と結婚することを切望していました。そのためなら命を落としてもかまわない、と神に願います。神は願いを聞き入れ、ふたりは結婚することができました。しかし、神に願ったとおり、男は亡くなってしまいます。
悲しみに暮れたネモフィラは、夫に再び会うために冥界に向かいます。冥界には死者しか通ることができない扉があり、ネモフィラはその扉の前で何日も泣き続けました。その姿を不憫に思った神はネモフィラを一輪の花の姿に変えたのです。その花は小さな青い花で、女性と同じ「ネモフィラ」という名前で呼ばれるようになったそうです。

 

<ネモフィラの花言葉>

ネモフィラには「可憐」「どこでも成功」「あなたを許す」という花言葉があります。
「可憐」はかわいらしい花の姿から、「どこでも成功」は原産地アメリカからヨーロッパに渡ってもしっかり根づいたことから、つけられた花言葉だと思われます。
3つ目の「あなたを許す」は、先述のギリシャ神話が由来だそうです。しかし、いったい誰が誰を許すのかについては解釈がわかれているようです。神がネモフィラに対して扉の前で待つことを許すとする説、ネモフィラが先に亡くなってしまった男性を許すとする説などがあり、正解はわかっていません。
由来の詳細は謎に包まれていますが、風に揺れるネモフィラは、どんなことでも許してくれそうな優しさを感じる花だといえるでしょう。
分類 ムラサキ科ルリカラクサ属(ネモフィラ属)
原産地 北アメリカ西部
英名・学名 Nemophila・Baby blue eyes・Five spot
別名 瑠璃唐草・リリカラクサ・ベビーブルーアイズ
花色 青・白・複色
鑑賞期 4~5月
花言葉 どこでも成功・可憐・あなたを許す
当園での植栽エリア 石原ワールド(石原和幸氏監修エリア)
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国営ひたち海浜公園(ネモフィラで有名なスポット)
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国営ひたち海浜公園のネモフィラ

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モデル協力:もり・りさ 中尾 聖