花木図鑑|ひみつの花園 | 晩白柚 バンペイユ
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花木図鑑

FLOWERS AND TREES

1月

11月

12月

晩白柚 バンペイユ

  • 花が咲く
  • 香りがする
  • 果実がなる
  • 高木
  • 常緑樹
  • 動画情報あり
晩白柚(バンペイユ)もザボン類の一品種で、その名前は「晩生(晩)」+「果肉が白っぽいこと(白)」+「中国語で丸い柑橘を意味する柚」に由来します。柑橘類の中でも、ザボン類は果実が大きいことで知られますが、晩白柚はその中でも最も著しく直径25センチになるものもあります。1930年に台湾から鹿児島県果樹試験場に導入されて、その後、栽培に適していた熊本県八代地方で広く栽培されたことから、八代の名産品となっています。

 

<ギネス認定!世界一大きな柑橘類>

晩白柚(バンペイユ)は世界で一番大きな柑橘系の果物として知られています。その大きさは、子どもの頭ほどと言われ、平均的な重さは1.5〜2kgぐらいです。
2021年1月、熊本県八代市でなんと5386gの晩白柚が収穫され、ギネスにも“世界一重いザボン“として正式に認定されました。ザボンとは晩白柚が属する柑橘類のグループ名のことです。ちなみに柑橘類の枠を超えた世界一大きな果物はパラミツというパッションフルーツで、30kgを超えるものもあるそうです。
 
 

<お正月飾りにもふさわしい晩白柚>

晩白柚は、その大きさはもちろんのこと、黄金色と称される実の色や常緑であることから、非常に縁起の良い果物とされています。
縁起の良さから、お正月飾りの一つとしても用いられます。晩白柚の実がまるで初日の出のようだということで、床の間や玄関に飾られるのです。お正月飾りにしてもらうために、お歳暮としても贈られます。
晩白柚は12月初旬に収穫が始まり、果実が食べ頃になるのは、1月から2月ごろ。ちょうどお正月に飾っておくのにぴったりなのです。
生産地の熊本では、贈答品にするだけでなく、家庭でも晩白柚をお正月に飾るのだそう。そして存分に鑑賞し、さわやかな香りも楽しみ、満を持して食べる習慣があるそうです。晩白柚は厚い皮に覆われているため、日持ちが良く、買ったままの状態でも3週間ぐらいは問題なく食べられます。新聞紙にくるみ、冷暗所に置くと40日ぐらいは日持ちするとのことです。
 
 

<庭木としての晩白柚>

晩白柚は、果実の大きさから育てるのが難しいと思われがちです。しかし、温暖な地域であれば、難易度はそこまで高くはない果樹です。冬の寒さにはやや弱いため、関東地方よりも西の地域の方が育てやすいでしょう。冬にマイナス4度以下にならない地域が栽培に向いています。
また、晩白柚に実をつけさせるためには「受粉樹」があった方が良いとされます。晩白柚には「自家不和合性」という性質を持っているため、同じ木の花同士では受精することが難しいのです。晩白柚は花粉の量が多いため、一本で受粉がうまくいく例もあるようですが、受粉樹として、夏みかんなど、他の柑橘系の果樹があることが望ましいとされます。
種類の異なる果樹と受粉させて大丈夫なのか心配になりますが、自家不和合性がある場合には、むしろ他の種類の果樹でないと受粉がうまくいかないのだそうです。たとえ夏みかんを受粉樹としても、その実が夏みかんのようになることはなく、元の木が晩白柚であれば、晩白柚の実がつきます。しかし、夏みかんの花粉を使って実った晩白柚の中の種子は雑種となるため、これを植えても、元の晩白柚にはならないそうです。
分類 ミカン科ミカン属
樹形 常緑中高木果樹(高さ1.5~4メートル)
英名 Citrus grandis 'Banpeiyu'
収穫期 11~1月
当園での植栽エリア エントランスガーデン(ここマルシェ~石原ガーデン)
関連LINK NHK出版 みんなの趣味の園芸
旬の食材百科「文旦の選び方・食べ方」
阿久根市観光サイト「あくねボンタンロードレース」
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モデル協力:もり・りさ 中尾 聖